「孫子」と「婚活」

こんにちは。結婚相談所 HAPPYの根岸係長です。デートには「作戦」が必要です。どのような「作戦」が有効でしょうか。古来より「作戦」の教科書といえば「兵法」が親しまれています。そして、「兵法」の古典といえば「孫子」が一番有名なのではないでしょうか。その他にも「呉子」などを含め武系七書というものが中国古典の兵法の教科書とされています。しかし、「孫子」以外の兵法書は全て「孫子」の応用的内容程度に留まり、内容は「孫子」から逸脱するものではないと思います。本記事では、デートをする上で「孫子」が教えてくれることに関してご紹介してみたいと思います。

　さて、では「孫子」には何が書いてあるのでしょうか。今回デートに応用できる部分をいくつかご紹介したいと思います。

＜デートに役立つ孫子名言集＞

・兵は国の大事にして死生の地、存亡の道なり。察せざるべからず。

（係長訳：戦争は国家の一大事であり、国民の生死、国家の存続が懸ったものだからよくよく考えずにするものではないよ）

・算多きは勝ち、算少なきは勝たず。しかるをいわんや算なきにおいてや。

（係長訳：戦争はよく考えた者が勝ち、考えの足りなかった者が負けるのだよ。考えもしない者など言うまでもないね）

・兵は拙速を聞くも、未だ巧久しきを睹ざるなり

（係長訳：戦争は早く済ませるのが良いのだ。長引かせてはダメだよ）

・善く戦う者は、勝ち易きに勝つものなり。故に善く戦う者は勝つや、智名なし、勇攻なし。

（係長訳：本当に戦争の上手な人はまず勝てる状況を作ってから勝つ人のことだ。だから有名になることも褒められることもないよ）

・百戦百勝は善の善なる者に非るなり。戦わずして敵の兵を屈するは善の善なる者なり

（係長訳：百戦百勝するのではダメだ。戦わずに敵を降伏させるのが一番良いのだよ）

さて男性の皆さん。ここから何が言えるでしょうか。デートの目的は何ですか。「次のデートの約束をしてくる」ことです。もちろんその前に相手が自分にとって魅力的な方なのかを見極めることもしなければなりません。でも、それはこちらが頑張ることではない。行けば勝手に決まることです。では、もしお相手の方があなたにとって魅力的な方だとあなたの中で確かめられたとしまっしょう。どうしたいですか。付き合いたいですよね。そのためにあなたがその場で死守しなければならないこと。それが「次のデートの約束をしてくる」ことです。その場で場所と時間も決めるのが理想的です。

　そのために何をしなければならないですか。準備です。兵は国の大事なのです。算多きが勝つのです。そして長引かせてはいけない。長引かせれば長引かせるほど、あなたの負ける可能性は上がります。まだお会いして間もない時とか、特に初めてのデートの時などは無理をせずに、もう一回コーヒーだけとか、ランチ程度に留めるのがお勧めです。

　そして、ここからが一番重要です。ご紹介した名言集の最後の２つです。私も若い頃はこれが分からなかったのですが、良いデートというのは遊園地にいったり、夜景の見える豪華なレストランにいったりすることではないのです。女性とのお付き合いに慣れてない男性は（私もそうだったのですが）自分の不慣れを場所や環境で解決しようと考えます。自分の話がうまくなくても、一緒に遊ぶものや見る景色があればなんとかなるだろうと思うのです。しかし、これは百戦百勝型の考え方です。華やかなデートというのは地味なデートよりずっと難易度が高いのです。コーヒーとケーキだけとか、ランチくらいが一番簡単なのです。ただランチをすることも出来ない人が、ディナーや遊園地のデートをこなせるとは思えません。私も若い頃、これが分からなくて大失敗したことがあります。

　デートを成功させるためには、「自分のレベル」は「上げる」と同時に、「デートの難易度」を「下げる」必要があります。まさに「善く戦う者は、勝ち易きに勝つものなり」なのです。図にするとこんな感じになります。多くの人が図の「伝説」を目指してしまいがちです。そうではなく、「楽勝」を目指すべきです。もし、自分のレベルが低いと思われる人は「許容範囲」で全く問題ありません。みんなここから始まるのです。

だから友達に「昨日こんなデートをしてすごく上手くいった。」といったら「へ？」とか「あまり盛り上がったようには聞こえないけと・・・」みたいな反応になります。でもそれが良いデートなのですよ。「へー。それは素敵なデートだね。俺もしてみたいわー。」なんて言われてはいけません。それは百戦百勝型であり、善の善なる者ではないのです。デートを成功させる者に智名なし、勇攻なしです。

今回の記事に関連して、デートに不慣れな方のためのデートコースの作り方としてもう少し具体的な内容をこちらにご紹介しています。よろしければ合わせてチェックしてみて下さい。